HAJIMARI Talk Live No.003「アートと建築をつなぐもの〜点、線、面からチューブへ〜」のイメージ画像

HAJIMARI Talk Live No.003「アートと建築をつなぐもの〜点、線、面からチューブへ〜」

開催日: 2024年8月10日(土)
時 間: 15時00分〜17時00分(開場:14時00分)
主 催: HAJIMARI Beppu(DABURA.m)
会 場: 同1階 HAJIMARI LOUNGE
ゲスト: 鈴木ヒラク
聞き手: 光浦高史

2024年8月10日(土)は、HAJIMARI BeppuでのHAJIMARI Talk Live No.003として、アーティストの鈴木ヒラクさんにお話しいただきました。鈴木ヒラクさんのご著作『ドローイング 点、線、面からチューブへ』とアーティストとしての実践から、特にアートと建築をめぐるお話をいただき、またクロストークもすることができました。ご来場・ご視聴くださったみなさま、ありがとうございました。ヒラクさん、夏休みのひととき、貴重なお話しをありがとうございました。
考古学、宇宙、音楽、人類学などを縦横に行き来しつつ、実際に竹筆などでドローイングを進めながらのお話は、大変興味深く、刺激的でした。あらゆる線は「境界線」だが、それを「チューブ」と読み替えることで世界の捉え方に革命が起きるという感覚を、弊社メンバーやご参加のみなさんと共有でき、貴重な機会となりました。
GALLERIA MIDOBARUのでのヒラクさんのアートと建築に「チューブ」が通じていること、大分市の赤れんが館前の地下の「チューブ」のアートのこと、藤本壮介さんが設計した十和田地域交流センターとわふるの壁画《光と遊ぶ石たち》の制作プロセスについてもお聴きすることができました。そのモチーフともなっているストーンサークルを巡るおはなしも大変興味深いものでした。
ヒラクさんとの対話を通じて、改めてひとつの場作りにおいてアーティストも建築家も参加することの大切さやおもしろさを感じました。十和田のお話では、壁画ができる前の建築の姿は理論の結晶のような美しさと強さを感じましたが、ヒラクさんの壁画がその壁面に現れる事で結晶にこもる力が放たれ、環境との相互が生まれて、誰もが出入りしたくなる場になっていると感じました。私もこれからも様々な分野の方と協働して場作りをしていければと思いました。
鈴木ヒラクさんは、アーティストであり美術理論家としての側面もある方だと感じます。私にとって、まさに現代のヴァシリー・カンディンスキー。今回お話したことを、境界線の内と外に穴をあけ「チューブ」を通じさせていくような建築的実践に、また「宇宙の万物との関係性のなかに自らを位置づけ、同時に自らのなかに宇宙を発見していける」ような建築づくりにつなげていければと思います。(光浦)

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